2011年09月16日
ちっちの物語その28~セカンドオピニオン
「これ以上有効な治療法がないので、積極的な治療をしない」と言われても、わが家に帰ってちっちと姉が楽しそうに仲良く遊んでいるのを見ると、親としてはどうしてもその言葉を受け入れることができませんでした。
「ちっちはこんなに元気なのに、どうして.....。」と絶句する妻。
子供たちの前では平静を装い、笑顔を見せながら、私たちはどうにかしてその医師の言葉を覆すような何かを捜し求めていました。
人はそれを奇跡と言うかも知れませんが、それでもあきらめたら奇跡は起きない。
信じ続けることで何かが起きるかも知れない、そんな祈るような気持ちでした。
まず考えたことは、本当に治療法が他にないか、他の医師にセカンドオピニオンを求めることでした。
実は、妻の親戚が本州のとある大学附属病院の医師で、ちっちの病気のことを聞いて以来、「なにか力になれることがあれば」というおっしゃっていただいていました。妻が連絡を取ったところ、その先生は白血病は自分の専門ではないが、血液内科の先生と仲が良いので、これまでの治療の経緯などを教えてもらえれば意見を聞くことができる、というお話をいただけました。
そこで妻はちっちの発病以来、A病院からの約1年半の治療の経過をまとめ直してその先生に郵送で送りました。使われた薬の内容なども、実は妻がきっちりメモを取っていたので記録が残っていたのです。
数日後、その先生から妻のところに電話がありました。
その友人の血液内科の先生に妻が書いた治療内容を見せたところ、その先生の返答は、
「普通なら躊躇するぐらいの積極的な治療をここまでやってきている。」というものでした。つまり、決して手をこまねいていたわけではなく、考えられる限りの有効な抗がん剤や放射線治療、そして骨髄移植に至るまで、同じ医者の目から見ても考えうる手は打っている、ということだったそうです。
もう、いまの医学ではちっちを蝕む病気の魔の手を止める事ができないのか?
ただただ、数週間後にやってくるであろう、その日を黙って待っているしかないのでしょうか?
私たち夫婦の絶望感は秋の深まりとともに、さらに深まったのでした。
「ちっちはこんなに元気なのに、どうして.....。」と絶句する妻。
子供たちの前では平静を装い、笑顔を見せながら、私たちはどうにかしてその医師の言葉を覆すような何かを捜し求めていました。
人はそれを奇跡と言うかも知れませんが、それでもあきらめたら奇跡は起きない。
信じ続けることで何かが起きるかも知れない、そんな祈るような気持ちでした。
まず考えたことは、本当に治療法が他にないか、他の医師にセカンドオピニオンを求めることでした。
実は、妻の親戚が本州のとある大学附属病院の医師で、ちっちの病気のことを聞いて以来、「なにか力になれることがあれば」というおっしゃっていただいていました。妻が連絡を取ったところ、その先生は白血病は自分の専門ではないが、血液内科の先生と仲が良いので、これまでの治療の経緯などを教えてもらえれば意見を聞くことができる、というお話をいただけました。
そこで妻はちっちの発病以来、A病院からの約1年半の治療の経過をまとめ直してその先生に郵送で送りました。使われた薬の内容なども、実は妻がきっちりメモを取っていたので記録が残っていたのです。
数日後、その先生から妻のところに電話がありました。
その友人の血液内科の先生に妻が書いた治療内容を見せたところ、その先生の返答は、
「普通なら躊躇するぐらいの積極的な治療をここまでやってきている。」というものでした。つまり、決して手をこまねいていたわけではなく、考えられる限りの有効な抗がん剤や放射線治療、そして骨髄移植に至るまで、同じ医者の目から見ても考えうる手は打っている、ということだったそうです。
もう、いまの医学ではちっちを蝕む病気の魔の手を止める事ができないのか?
ただただ、数週間後にやってくるであろう、その日を黙って待っているしかないのでしょうか?
私たち夫婦の絶望感は秋の深まりとともに、さらに深まったのでした。
ちっちの物語その55(最終回)~区切り
ちっちの物語その54~輝く雪
ちっちの物語その53~ちっちはこの小学校のこの学年を選んだ
ちっちの物語その52~紫色の袴
ちっちの物語その51~悲しい知らせ
ちっちの物語その50~帰宅
ちっちの物語その54~輝く雪
ちっちの物語その53~ちっちはこの小学校のこの学年を選んだ
ちっちの物語その52~紫色の袴
ちっちの物語その51~悲しい知らせ
ちっちの物語その50~帰宅
Posted by ジアス at 17:27│Comments(0)
│ちっちの物語