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<<マスターのプロフィール>>

・ネットの世界ではジアスと名乗っています。
・生まれは関西。東京から札幌に移住し、東京単身赴任を経て札幌に舞い戻った40代の勤め人
・札幌の自宅に嫁さんと娘がふたり
・趣味は酒、読書、映画、旅。特に英語の本を原書で読むのが楽しみ。

<<このサイトは>>

 私が読んだ本、観た映画の個人的な感想を中心に、仕事や日々の生活で思ったことなどをつぶやくこともあるブログです。仕事から帰って、ゆっくりグラスを傾けながら書き込むつもりですので、お読みになるみなさんもぜひ一緒に飲んでいるような気持ちで、ゆったりとお話できれば幸いです。

<<このBARの名前について>>

 "Clock in a forest"は、「森の時計」という喫茶店の名前から拝借しています。「森の時計」は、2005年1月〜3月に、フジテレビ系で放映された倉本聰氏脚本のドラマ 「優しい時間」 の舞台となった喫茶店の名前です。その店には「森の時計はゆっくり時を刻む」という倉本氏自筆の額が飾られていました。
 今のビジネスや社会は、「時間」をどんどん速く刻むことが競争に勝つための必須条件であると思えるかのような、非常に息苦しい状態になっていると思います。そんな中で生活するみなさんが、ほっと一息つけるような、そんなサイトになるといいな、というのがマスターのささやかな願いです。
 ちなみに、喫茶店「森の時計」は、ロケに使われた状態のまま、新富良野プリンスホテルの敷地内で営業しています。
























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2011年09月16日

ちっちの物語その28~セカンドオピニオン

 「これ以上有効な治療法がないので、積極的な治療をしない」と言われても、わが家に帰ってちっちと姉が楽しそうに仲良く遊んでいるのを見ると、親としてはどうしてもその言葉を受け入れることができませんでした。

 「ちっちはこんなに元気なのに、どうして.....。」と絶句する妻。
 子供たちの前では平静を装い、笑顔を見せながら、私たちはどうにかしてその医師の言葉を覆すような何かを捜し求めていました。
 人はそれを奇跡と言うかも知れませんが、それでもあきらめたら奇跡は起きない。
 信じ続けることで何かが起きるかも知れない、そんな祈るような気持ちでした。

 まず考えたことは、本当に治療法が他にないか、他の医師にセカンドオピニオンを求めることでした。
 実は、妻の親戚が本州のとある大学附属病院の医師で、ちっちの病気のことを聞いて以来、「なにか力になれることがあれば」というおっしゃっていただいていました。妻が連絡を取ったところ、その先生は白血病は自分の専門ではないが、血液内科の先生と仲が良いので、これまでの治療の経緯などを教えてもらえれば意見を聞くことができる、というお話をいただけました。

 そこで妻はちっちの発病以来、A病院からの約1年半の治療の経過をまとめ直してその先生に郵送で送りました。使われた薬の内容なども、実は妻がきっちりメモを取っていたので記録が残っていたのです。

 数日後、その先生から妻のところに電話がありました。
 その友人の血液内科の先生に妻が書いた治療内容を見せたところ、その先生の返答は、
「普通なら躊躇するぐらいの積極的な治療をここまでやってきている。」というものでした。つまり、決して手をこまねいていたわけではなく、考えられる限りの有効な抗がん剤や放射線治療、そして骨髄移植に至るまで、同じ医者の目から見ても考えうる手は打っている、ということだったそうです。

 もう、いまの医学ではちっちを蝕む病気の魔の手を止める事ができないのか?
 ただただ、数週間後にやってくるであろう、その日を黙って待っているしかないのでしょうか?

 私たち夫婦の絶望感は秋の深まりとともに、さらに深まったのでした。


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Posted by ジアス at 17:27│Comments(0)ちっちの物語
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