2011年10月29日
ちっちの物語その34~学習発表会の練習
今日はちっちの通っていた小学校の学習発表会でした。
学習発表会というのは、札幌市内の小学校で秋頃に行われている行事です。学年で演劇や歌などの出し物を保護者の前で発表するという一大行事で、運動会と並んで子供たちの両親や祖父母までもがこぞって学校に出かけていきます。
今日も、わが家の前を多くの家族連れが朝から行き来しています。
通常は学習発表会はだいたいこの時期なのですが、昨年は先生方の研修の都合で12月4日でした。去年の6年生は桃太郎の話をパロディにした「桃次郎の冒険」という劇が出し物で、10月頃に台本が配られ、それぞれの子供たちが希望の役を申告してのオーディションが行われ、配役が決まった後は授業の中で練習が行われていました。
ちっちは毎年の学習発表会には本当に熱心に、そして真剣に取り組んでいました。
台詞は家で必ず練習してしっかりと覚え、本番では声が聞こえづらい子供も多い中で、ひときわ大きな声でしっかりと演じていました。
東京単身赴任中も私は必ず学習発表会にあわせて札幌に帰るようにしており、娘たちの毎年の出し物を楽しみにしていました。ちっちは4年生の時には主役級の役をしっかりとこなしていましたが、5年生の時は入院していて参加していません。それだけに、6年生の今年は発表会をとても楽しみにしていました。
ただ、まだ授業も体調をみながら調子の良い時だけ無理せずに出る、という状態で、練習も必ず毎回出られるとは限らない状態だったので、今回の役はあまり身体に負担がかからないように、出番は最後の締めのところだけになりました。とはいえ、劇の締めを飾る最後の長い台詞を任されたので、ちっちも張り切って練習していました。
そんなさなかの病状の急変でした。
翌日、血液検査の結果を知らせる電話が病院からあったのですが、それはなんと、「血液には何も数値の異常が出ていない」という内容でした。
白血球や血小板などといった血液に異常が出ていないのであれば、痛みさえコントロールできているのであれば必ずしも入院させる必要ない、という結論でした。腫瘍が原因と思われるお腹の膨らみなどがあるにも関わらず、血液に何も異常がないのは奇跡的らしいのですが、血液に問題がない以上、まだ奇跡が起こせる可能性があると思いました。
ただし、病院の先生の見解は厳しい状態に変わりはないということで、12月4日の学習発表会本番までは持たないかも知れないということも伝えられました。
「医者は最悪のことしか言わない。諦めたら起きる奇跡も起こらない。奇跡を起こすためには決して諦めない。」がその頃の私たち夫婦の合言葉でしたが、このようなことが起きたことは学校の先生には伝えました。
その翌週の週明けには、予定を変更して「学習発表会の通し練習」が前倒しで行われることになりました。それで、ちっちは学習発表会の劇の全容を本番の3週間前に通しで観る事ができたのです。
3週間後にちっちが舞台の上で演じる姿を観たい、というのが私たちの次の目標になりました。普通の家庭では、3週間後は当たり前のようにやってくることを疑いもしないはずなのですが、私たちにとってはその当たり前の1日1日がとても貴重なものに感じられました。
学習発表会というのは、札幌市内の小学校で秋頃に行われている行事です。学年で演劇や歌などの出し物を保護者の前で発表するという一大行事で、運動会と並んで子供たちの両親や祖父母までもがこぞって学校に出かけていきます。
今日も、わが家の前を多くの家族連れが朝から行き来しています。
通常は学習発表会はだいたいこの時期なのですが、昨年は先生方の研修の都合で12月4日でした。去年の6年生は桃太郎の話をパロディにした「桃次郎の冒険」という劇が出し物で、10月頃に台本が配られ、それぞれの子供たちが希望の役を申告してのオーディションが行われ、配役が決まった後は授業の中で練習が行われていました。
ちっちは毎年の学習発表会には本当に熱心に、そして真剣に取り組んでいました。
台詞は家で必ず練習してしっかりと覚え、本番では声が聞こえづらい子供も多い中で、ひときわ大きな声でしっかりと演じていました。
東京単身赴任中も私は必ず学習発表会にあわせて札幌に帰るようにしており、娘たちの毎年の出し物を楽しみにしていました。ちっちは4年生の時には主役級の役をしっかりとこなしていましたが、5年生の時は入院していて参加していません。それだけに、6年生の今年は発表会をとても楽しみにしていました。
ただ、まだ授業も体調をみながら調子の良い時だけ無理せずに出る、という状態で、練習も必ず毎回出られるとは限らない状態だったので、今回の役はあまり身体に負担がかからないように、出番は最後の締めのところだけになりました。とはいえ、劇の締めを飾る最後の長い台詞を任されたので、ちっちも張り切って練習していました。
そんなさなかの病状の急変でした。
翌日、血液検査の結果を知らせる電話が病院からあったのですが、それはなんと、「血液には何も数値の異常が出ていない」という内容でした。
白血球や血小板などといった血液に異常が出ていないのであれば、痛みさえコントロールできているのであれば必ずしも入院させる必要ない、という結論でした。腫瘍が原因と思われるお腹の膨らみなどがあるにも関わらず、血液に何も異常がないのは奇跡的らしいのですが、血液に問題がない以上、まだ奇跡が起こせる可能性があると思いました。
ただし、病院の先生の見解は厳しい状態に変わりはないということで、12月4日の学習発表会本番までは持たないかも知れないということも伝えられました。
「医者は最悪のことしか言わない。諦めたら起きる奇跡も起こらない。奇跡を起こすためには決して諦めない。」がその頃の私たち夫婦の合言葉でしたが、このようなことが起きたことは学校の先生には伝えました。
その翌週の週明けには、予定を変更して「学習発表会の通し練習」が前倒しで行われることになりました。それで、ちっちは学習発表会の劇の全容を本番の3週間前に通しで観る事ができたのです。
3週間後にちっちが舞台の上で演じる姿を観たい、というのが私たちの次の目標になりました。普通の家庭では、3週間後は当たり前のようにやってくることを疑いもしないはずなのですが、私たちにとってはその当たり前の1日1日がとても貴重なものに感じられました。
ちっちの物語その55(最終回)~区切り
ちっちの物語その54~輝く雪
ちっちの物語その53~ちっちはこの小学校のこの学年を選んだ
ちっちの物語その52~紫色の袴
ちっちの物語その51~悲しい知らせ
ちっちの物語その50~帰宅
ちっちの物語その54~輝く雪
ちっちの物語その53~ちっちはこの小学校のこの学年を選んだ
ちっちの物語その52~紫色の袴
ちっちの物語その51~悲しい知らせ
ちっちの物語その50~帰宅
Posted by ジアス at 12:52│Comments(0)
│ちっちの物語