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<<マスターのプロフィール>>

・ネットの世界ではジアスと名乗っています。
・生まれは関西。東京から札幌に移住し、東京単身赴任を経て札幌に舞い戻った40代の勤め人
・札幌の自宅に嫁さんと娘がふたり
・趣味は酒、読書、映画、旅。特に英語の本を原書で読むのが楽しみ。

<<このサイトは>>

 私が読んだ本、観た映画の個人的な感想を中心に、仕事や日々の生活で思ったことなどをつぶやくこともあるブログです。仕事から帰って、ゆっくりグラスを傾けながら書き込むつもりですので、お読みになるみなさんもぜひ一緒に飲んでいるような気持ちで、ゆったりとお話できれば幸いです。

<<このBARの名前について>>

 "Clock in a forest"は、「森の時計」という喫茶店の名前から拝借しています。「森の時計」は、2005年1月〜3月に、フジテレビ系で放映された倉本聰氏脚本のドラマ 「優しい時間」 の舞台となった喫茶店の名前です。その店には「森の時計はゆっくり時を刻む」という倉本氏自筆の額が飾られていました。
 今のビジネスや社会は、「時間」をどんどん速く刻むことが競争に勝つための必須条件であると思えるかのような、非常に息苦しい状態になっていると思います。そんな中で生活するみなさんが、ほっと一息つけるような、そんなサイトになるといいな、というのがマスターのささやかな願いです。
 ちなみに、喫茶店「森の時計」は、ロケに使われた状態のまま、新富良野プリンスホテルの敷地内で営業しています。
























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2011年03月03日

ちっちは天使になった

 「ちっち」は、わが家の下の娘で、いつも元気いっぱいの自慢の娘です。
 本名のどこにも「ち」の字はついていないのですが、なぜか小さい頃に、ちっちという愛称がついて、その理由がなぜだったかも思い出せないのですけれど、私はいつも彼女のことを、ちっちと呼んでいました。
 母親や姉がちっちと呼ばなくなっても、父親の私がちっちと呼ぶと、嫌がることなく普通に返事をしてくれていました。

 そんなちっちが、今年の元旦の夜に、天国に旅立ってしまいました。

 いまは四十九日も過ぎて、その日から2ヶ月が経過したのですが、正直言ってまだ気持ちの整理がついていません。いまでも、仕事から帰ると、そこには妻と上の娘と、そしてちっちが、何事もなかったかのようにリビングで私を迎えてくれるような、そんな気がして仕方がありません。

 ちっちは、急性リンパ性白血病で、約2年の間、病気と闘い続けていました。親の私達からみても、あの小さなからだで、本当によく頑張ったと思います。これ以上「がんばれ」という言葉を軽々しくかけられないぐらい、本当に強く闘いました。でも、無情にも、彼女の、そして私たちの、もう一度元気になってみんなで楽しく生きるという望みは叶いませんでした。

 私と妻は、ちっちを亡くした悲しみもありますが、もうひとりの大事な娘のために、いつまでも悲しんでばかりもいられないと思って毎日を過ごしています。私も1週間ほど休んだ後で仕事に復帰し、いまは職場では何も無かったかのように振舞っていますが、やはり、自分の胸の中に、何かぽっかりと穴が空いてしまって、その穴を埋める術が見つからないというのが正直なところです。

 このことを、このブログに書こうかもどうかも、すごく悩んでいました。
 ここを時々訪ねてくださっていた方が心配されているという噂も聞いていましたが、ちっちの闘病生活の間、この話に触れなかったのは、ちっちが元気になって、また普通に家族で過ごせる日々がきたら、そのような過去の記録を残しておきたくなかったからです。

 ちっちが天国に旅立ってから、たくさんの方々がわが家を訪れてくれました。短い生涯の間に、ちっちがどれだけ多くの方々に愛されていたか、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。遺された私たちにもたくさんの励ましをいただきました。
 そんな中で、私の中ではちっちに、そして妻や上の娘や、ちっちを支えてくれた全ての方々に感謝したい想い、そして何よりも、ちっちがこの世に生きた意味を、遺された私たちがしっかりと受け止めてあげたいという想いが強くなりました。

 自分の中でもやもやとした想いは、他人と話したり、書くという行為を通じて自分の中で整理されていく、ということはこれまでの経験上感じてきました。わが家を訪れてくれるたくさんの方々に、いろいろちっちのお話をしていれば、私のこの想いももう少し違う形になっていたかも知れませんが、なぜかそれがつらくて、話すのをほとんど妻に任せてきてしまいました。

 それをこのブログで書いていくことも、私の精神を安定させるための、エゴに過ぎないかも知れません。私たちの悲しみも、これからいろんな楽しいことを経験する前に天国に行ってしまったちっちにしてみれば、「私が一番悲しいんだよ!!!」と怒られるだけのような気がします。でも、これからここでちっちの話をすることが、私たちが今まで以上に大きな何かの学びを得て、これから他の誰かを幸せにすることができるために必要なプロセスになるとしたら、きっとちっちも天国で私のことを赦してくれるような気もします。

 そんなわけで、これから少しずつ、マスターの問わず語りに、よろしければおつきあいください。森の片隅の小さなBARに、この想いを少しでも聞いていただける方が立ち寄られることを願っています。
 

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Posted by ジアス at 23:59│Comments(7)ちっちの物語
この記事へのコメント
ジアスさん、お久しぶりです。
ちっちちゃんが安らかに眠れますように・・・。
Posted by ひまわり at 2011年03月04日 08:48
ジアスさん、随分ご無沙汰しています。
ちっちさんの旅立ち、心からお悔やみ申し上げます。安らかに眠れますように。
Posted by じゅんじゅん at 2011年03月04日 09:04
ジアスさん、ひさしぶりです。

甥のことを思い出し、ことばがありません。
ちっちちゃんはジアスさんとずっと一緒です。
Posted by さかい@tadoku.org at 2011年03月04日 10:12
ジアスさん 何と言っていいのかわかりません。
ちっちちゃんが安らかでありますように。
Posted by チビママ at 2011年03月04日 12:48
ジアスさん こんにちは
どれほどの思いでこの2年間、ご家族みんなで過ごされてきたのだろうかと思います。
そしてこれからの未来、どうやって生きていくのか、ご家族みんなで考えていらっしゃるのだろうと思います。
ジアスさん、奥さん、上のお嬢様が
ちっちちゃんが安心して天国で過ごせるような生活を築いていかれること、
心からお祈り申し上げます。

私が小児センターで関わった子が約6年前に亡くなっています。
心がくじけそうになるたび、逃げ出したくなるたび、
彼の笑顔が私の背中を押します。勇気をくれます。
今でも、これからもずっと。

未来を創る自由を持った私たちは、
旅立った子の分まで
精一杯美しく生きる義務がある。そう感じるのです。
Posted by カイ at 2011年03月04日 22:00
ジアスさん、なんと申し上げたらいいのか、言葉がみつかりません。

昨年、わたしのいとこがちっちさんと同じ病気で天国に旅立ちました。わたしより若い彼はまだちいさな娘を二人残して逝ってしまいました。

それからよく思うようになったことがあります。それは「いま生かされている自分に何ができるのか?」 
何もできないのかもしれませんが、考えながら日々歩いていけたらなと思っています。

ちっちさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
Posted by さんぽ at 2011年03月04日 22:30
ジアスさん、ちっちさんのこと、言葉もありません。
どうぞ安らかに、と心からお悔やみ申し上げます。
Posted by Julie at 2011年03月06日 10:36
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ちっちは天使になった
    コメント(7)