2005年11月25日
There's a Boy in the Girls' Bathroom「トイレまちがえちゃった!」 〜身近な誰かと何かを"Share"する幸せ
やさしい本から多読をすればペーパーバックも読めるようになるというSSS式英語多読をはじめてから4年近くが過ぎました。その間に幼児向けの絵本から大人向けのノンフィクションまで、約500冊の本を読みました。単純に読むことが楽しいから仕事が忙しくても続けられ、多くの本を原書で読めるようになったことは私の大きな喜びです。
読んだ本の多くは絵本や児童書、あるいはGraded Readers(英語を母国語としない外国人の英語学習者向けに語数や文法の制限をした本)ですが、読んだ約500冊の中でベストワンはどれか?と聞かれたら、私はこの本を挙げます。
著者はLouis Sachar(ルイス・サッカー)。日本ではほとんど知られていませんが、アメリカでは多くの人気作品のある児童文学作家です。最近映画化された"Holes"(邦題「穴」)や、"Marvin Redpost"シリーズ、"Wayside School"シリーズ(いずれも邦訳なし)などが代表作と言えるかな。
さて、この作品はBradleyという5年生の男の子が主人公です。5年生といっても落第しているので他の級友より年上です。宿題もせず授業も聞いていません。誰も彼の友人になりたがらないし、誰も彼の隣や前の席にすら座りません。Last seat,last rowが彼の指定席です。学校の誰もが彼を問題児扱いします。
そんなところに若い女性のCarlaが新任の学校カウンセラーとして赴任します。Bradleyはカウンセリングを受けることになりましたが、彼女のことなど全く信用していません。でも、Carlaは彼を受け入れます。決して彼の言動を否定せず、何かの価値観を頭から押しつけることもせず、彼と会えて時間や話を共有できるのが楽しい、という接し方をします。それを受けて、少しずつ、行きつ戻りつしながら変わっていくBradleyの心の中、そして行動。
この本、今まで3回読みましたが、毎回泣いてしまうのです。今回もやはりCarlaの手紙のところで涙が出てしまいました。誰かと何かを"share"できるって、幸せなことなんですね。誰かと価値観を"share"できない孤独感から抜け出して、はじめてBradley自身が自分を信じることができたと思います。
おとなでも、「夫は(妻は)、あるいは上司や同僚はわかってくれない」と自分の思いを誰かと"share"できないで悶々とすることはありますよね。でも、まずそこで相手と何かを"share"できないか?と考えてみることは突破口になるかも知れませんね。
この本は「トイレまちがえちゃった!」という邦題で講談社から邦訳も出ていますが、今現在絶版らしいです。うちの娘たちは図書館で借りて読みましたので、もしよろしければ図書館で探してみてください。
涙あり、笑いあり、すべての子供を持つ親に(勿論、持たない人にも)お勧めする1冊です。
この本の情報をamazonで参照する
邦訳「トイレまちがえちゃった!」の情報はこちら
そんなところに若い女性のCarlaが新任の学校カウンセラーとして赴任します。Bradleyはカウンセリングを受けることになりましたが、彼女のことなど全く信用していません。でも、Carlaは彼を受け入れます。決して彼の言動を否定せず、何かの価値観を頭から押しつけることもせず、彼と会えて時間や話を共有できるのが楽しい、という接し方をします。それを受けて、少しずつ、行きつ戻りつしながら変わっていくBradleyの心の中、そして行動。
この本、今まで3回読みましたが、毎回泣いてしまうのです。今回もやはりCarlaの手紙のところで涙が出てしまいました。誰かと何かを"share"できるって、幸せなことなんですね。誰かと価値観を"share"できない孤独感から抜け出して、はじめてBradley自身が自分を信じることができたと思います。
おとなでも、「夫は(妻は)、あるいは上司や同僚はわかってくれない」と自分の思いを誰かと"share"できないで悶々とすることはありますよね。でも、まずそこで相手と何かを"share"できないか?と考えてみることは突破口になるかも知れませんね。
この本は「トイレまちがえちゃった!」という邦題で講談社から邦訳も出ていますが、今現在絶版らしいです。うちの娘たちは図書館で借りて読みましたので、もしよろしければ図書館で探してみてください。
涙あり、笑いあり、すべての子供を持つ親に(勿論、持たない人にも)お勧めする1冊です。
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Posted by ジアス at 13:18│Comments(0)
│洋書/児童書